Tanakat020529
田仲 智子
最近よく耳にする言葉の一つにフーリガンという言葉がある。フーリガンとはどのようなものをいうのか。日本のフーリガン対策はどうなっているのか。日本のおこなっているフーリガン対策についての意見にはどのようなものがあるのだろうか。
フーリガン
サッカースタジアムの内外で暴徒化(ぼうとか)する過激(かげき)なファンを指す。もともとは「ならず者、不良」を意味する英語。語源(ごげん)は、19世紀にロンドンで暴れた不良グループのリーダーだった男の姓から転じたという説もある。
1970年代半ばからイングランドで目立ち始め、80年代に過激化した。特に 85年に欧州(おうしゅう)チャンピオンズ杯(はい)決勝(ベルギー)で起きた暴動では39人の死者を出し、欧州で対策が本格化するきっかけとなった。 日本でもワールドカップ(W杯)開催(かいさい)に向け、警察庁(けいさつちょう)が英国から「スポッター」と呼ばれるフーリガンを見分ける捜査官(そうさかん)約100人を招(まね)くなど、警戒態勢(けいかいたいせい)を強化している。各自治体も、アルコールの販売(はんばい)の自粛(じしゅく)や、試合会場でサポーターをチームごとに分けて誘導(ゆうどう)するなどの対策をとる。 (毎日中学生新聞より)
日本国内における国内・海外協力によるフーリガン対策
暴動未然防止で六本木パトロール=瓶や危険物の撤去要請―W杯控え警視庁など
サッカーのワールドカップ(W杯)開幕を目前に控え、警視庁や東京都、港区などは27日、各国サポーターら多くの外国人が訪れると予想される東京・六本木で合同パトロールを行い、フーリガンらが暴動の道具にする恐れがある危険物などを点検した。
麻布署員や都職員、麻布消防署員ら約70人は同日午後2時、3チームに分かれて六本木の繁華街へ。壊されたり暴動の際に使われたりする危険性が高い道路工事現場の危険物やビール瓶、ガラスケースなどを見つけると、工事関係者や飲食店経営者らに撤去を要請した。 (時事通信)
[5月27日16時2分更新
深夜新幹線に制服警官同乗=フーリガン対策でーW杯警察本部
サッカー・ワールドカップ(W杯)の試合会場を抱える神奈川、静岡、新潟の各警察本部は27日までに、試合当日の深夜に運行する臨時の新幹線を中心に、制服警察官を同乗させることを決めた。新幹線で移動するフーリガンの警戒やサポーター同士のトラブル防止に当たる。
横浜、静岡、新潟の各会場では、JR東海とJR東日本が試合終了後の深夜、(1)新横浜から東京(2)静岡(掛川)から東京・名古屋(3)新潟から東京−の各方面に臨時の新幹線を運行する。最も遅い新幹線は、JR東海では掛川発が東京駅に午前2時に、JR東日本では新潟発が同4時38分に東京駅にそれぞれ到着する。 (時事通信)
[5月27日16時2分更新]
フーリガン水際阻止へ4か国から専門捜査官30人
W杯の会場内外で暴動を引き起こすフーリガンの入国を阻止するため、英国など4か国の「スポッター(面割り捜査官)」約30人が27日午前、成田
空港に到着した。28日朝から、東京・霞が関の警察庁内に設置される「情報センター」を拠点に、成田、大阪、羽田、千歳、福岡などの各空港などに
分かれて、24時間体制で、フーリガンの発見と入国阻止にあたる。(読売新聞)
[5月27日13時51分更新]
フーリガンを国内初拘束、成田で英国籍
成田空港で、W杯観戦に訪れたフーリガンとみられる英国籍の男性2人(いずれも34歳)を、東京入管成田空港支局が拘束していたことが、27日わかった。近く強制送還するという。国内でフーリガンが身柄拘束されるのは初めて。同支局などによると、2人は26日昼、イスタンブール発のトルコ航空機で成田空港に到着。入国審査官らが審査ブースのコンピューターで旅券データを読みとったところ、フーリガンの「入国拒否リスト」に1人の名前が登録されていることがわかり、もう1人もフーリガンである可能性が高いとして入国を拒否、身柄を拘束した。(読売新聞)
[5月27日13時51分更新]
W杯警備応援部隊が到着 海と空から北海道入り
サッカーのワールドカップ開幕を4日後に控え、フーリガン(暴力的なファン)による騒乱が心配されている札幌での試合の警備を応援するため中部管
区機動隊の隊員ら約650人が27日早朝、フェリー2隻で北海道・小樽港に到着した。同日中には新千歳空港と苫小牧港にも応援の警察官が到着、北海道警としては過去最大の警備態勢が整う。同日午前4時すぎから相次いで小樽港に接岸したフェリーからは、出動服姿をまとった中部、中国、四国の3管区機動隊の隊員が整列して下船。警備用車両が次々に岸壁に姿を現した。札幌ドーム(札幌市豊平区)では、フーリガンの暴動が最も心配されるアルゼンチン対イングランドの試合が予定されており、道警は他都府県警からの応援約1400人を含む約7000人を警備に動員する。W杯警備では大阪、神奈川に次ぐ3番目の規模という。(共同通信)
[5月27日5時23分更新]
<サッカーW杯>フーリガン対策に独警察が捜査員8人を派遣
27日発売予定のドイツ週刊誌フォークスによると、サッカーのW杯会場周辺でのフーリガン(暴力的なファン)対策に協力するため、ドイツ警察が近く、専門捜査員8人を日本に派遣する。派遣されるのはブレーメン、シュツットガルト、フランクフルト、ミュンヘン各市と西部ノルトライン・ウェストファーレン州の警察官で、武器は携帯せず、文民資格で入国。ドイツ人フーリガンがいないかどうかなど、監視活動で日本の警察に協力するとしている。
(共同)(毎日新聞)
[5月26日22時1分更新]
サッカーW杯 開幕間近 フーリガンの暴動など想定、各地で大規模な訓練 /兵庫
サッカー・ワールドカップ(W杯)の開幕まであと6日。6月5、7日に1次リーグ各1試合、同17日に決勝トーナメント1試合の計3試合が予定されている神戸ウイングスタジアム(神戸市兵庫区)などでは、今月に入って大規模な訓練が続き、関係者は既にピリピリムード。一足早く“キックオフ”した警備・フーリガン対策をフォトリポートする。 【岩尾真宏】
「試合開始15分後、観客から発煙筒が投げられ、避難しようとして押し倒された観客160人が負傷」との想定で、同スタジアムで12日、大規模な訓
練があった。参加したのは、市職員やW杯日本組織委員会(JAWOC)、県警などの約1000人。負傷者役の参加者は、顔や腕にけがの特殊メークを施す念の入れようだった。イングランドのキャンプ地・津名町でも21日、練習会場の町サッカー場で町、消防、警察の約60人を動員。フィールドわきの仮設スタンドが取材陣、見学者の殺到で崩れた――として、けが人10人の“救助”にあたった。関係者の脳裏をよぎるのは、昨年7月の明石市の歩道橋圧死事故だ。死者11人、負傷者247人を出した大惨事だけに、W杯で同様の事故は起こさせないとの思いは強い。訓練に参加した神戸市の内山祐周危機管理監は「観客が押し倒される事故が会場内で同時多発した際、訓練と同様にスムーズに対応できるか。課題は多い」と気を引き締める。フーリガンの暴動を想定した総合警備訓練も9日、同市須磨区の神戸総合運動公園駐車場であった。約900人の機動隊員が参加し、盾を使ってフーリガンを包囲し、放水銃で鎮圧するなど本番さながら。一方、スタジアムには、興奮したフーリガンが試合中にピッチの中に簡単に降りられないよう、メーンスタンドの一部を除き、すべてのスタンドの前部にステンレス製ワイヤ(直径3ミリ)が高さ2.5メートルまで張り巡らされた。市W杯推進室は「細いながらも、ワイヤは100キロ以上の圧力にも耐える。フーリガンがピッチ内に侵入しようとしても時間がかかり、すぐに警備員が取り押さえられる」と話す。このほか、フーリガンの投石に使われるのを防ぐため、JR西日本はスタジアムへのアクセス駅となるJR兵庫駅などで、線路の敷石をウレタン樹脂で固めた。「事故は起きなくて当たり前。絶対に起こさせない」。開幕を目前に控え、街がW杯ムード一色に染まる中、歴史に誇れる大会になるかどうかは、彼らの双肩にかかっている。
(毎日新聞)[5月25日20時11分更新]
[記者ノート]フーリガン /茨城
W杯の開幕を前に、鹿嶋署はいまだ経験のない「フーリガン」対策に追われている。試合のある県立カシマサッカースタジアム周辺を中心に、一般家庭や商店街を巡回して防犯上のポイントを個別に指導している▼住宅の周囲には鉄パイプや空き瓶類を放置しない。商店は旗ざおや立て看板を完全に撤去する。すでに8000軒以上を指導したが、まだ終わらない。当日は自動販売機でのアルコール販売を自発的に中止する店もある。鹿嶋市教育委員会は、ドイツ対アイルランド戦当日の6月5日、市内の小中学校17校を休校にした▼街路をにぎやかに飾っていた旗やのぼりは、すべて姿を消してしまった。世紀の祭典を迎える喜びに、暗い影を落とすフーリガンの存在。市民の憤りは日増しに高まっている。【井川富雄】(毎日新聞)
[5月25日19時4分更新]
日本のフーリガン対策への感想・意見
W杯非公認ビールはいかが 「ワールドゲップ」を発売
「FIFA(国際サッカー連盟)非公認ビールはいかが」。米国製ビールなどを輸入販売している札幌市の「えぞ麦酒」(フレッド・カフマン社長)が「2002年ワールドゲップビール」を発売した。当初は北海道の一部店舗だけだったが、6月から東京や静岡、名古屋などに販路を拡大する。カフマン社長は1999年3月に「2002年ワールドゲップビール」を商標登録。サッカーのワールドカップを主催するFIFAが「音が似ている上、下品とされる『ゲップ』は歴史と伝統あるW杯の品位を損なう」と登録取り消しを申し立てたが、特許庁は同年12月に退けた。「ワールドゲップ」は発泡酒とビールの2種類。缶や瓶の裏面に10カ国語の「世界ゲップ事典」がある。日本在住26年の同社長は、W杯について「『フーリガン(暴力的なファン)、フーリガン』と騒ぎすぎ。楽しみに来ている外国人 が、白い目で見られたらかわいそうだ。ジョークでも言いながら楽しくやろうよ」と呼び掛けている。(共同通信)
[5月27日11時23分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020527-00000002-kyodo-wcp.view-000 (カフマン氏の写真)
北海道の、フーリガンにかんする掲示板
ワールドカップ観戦チケット未着にかんしての掲示板
フーリガンと呼ばれている人々はキャンプ地や、試合開催地の住民にとっては恐怖の対象としかいえないだろう。しかし、フーリガンとは必ずしも暴れることを前提としてサッカー観戦をする人々ではなく、試合の結果やその他、会場の状態・チケットの受け渡し状態など、様ざまな状況から生じる恐れがある。フーリガン対策とは、暴れることを前提として試合観戦をする人々のみに気をつけるのではなく、新たなフーリガンを生み出す恐れのある状態を回避しようと努力することも意味するのだと思う。